新宿にあるキリシタン灯籠を見に行く

とまにちわ!

新宿にも、切支丹(キリシタン)灯籠があること、知りませんでした。
せっかくだから、新宿にある切支丹灯籠を見て回ることにしました!

ちなみに、切支丹灯籠とは、江戸時代、幕府のキリスト教弾圧策に対して、隠れキリシタン信者がひそかに礼拝したもので、織部型灯籠(安土桃山時代~江戸初期の大名・茶人古田織部の好んだ灯籠)の全体の形状は十字架を、下部にはキリスト像などのカモフラージュが刻まれています。

まずは、新宿区河田町の月桂寺にある切支丹灯籠(有形文化財)に向かいます。
東京女子医大(かつての月桂寺の墓地)から出土した、手を合わせ立つ人物が刻まれた、高さ約70㎝ほどの白御影石製。
現存しているのは燈籠の竿(上部の笠・火袋などを支える脚)の部分だそうです。

が、門が閉まっていて、中に入ることはできず。
そう簡単に会うことはできないのですね!
仕方がないので、遠くからそれっぽいものを、切支丹灯籠だということにして、念を送っておきました。

こうなると、次の場所も閉まっているのではないかと不安になってきました。
向かうは、新宿2丁目にある太宗寺の切支丹灯籠。
そこは江戸時代、内藤新宿と呼ばれた賑わいある宿場町だったんだとか。

途中、道路地図も確認して、無事に到着。
門も開いていて、ウェルカム状態だったのでお邪魔しました。
そして切支丹灯籠(有形文化財)は、本堂に向かって右手の社務所入口付近で見ることができました!

これが、内藤家の墓地より出土した織部燈籠。
昭和27年(1952)太宗寺墓地内の内藤家墓所から出土した織部型灯籠の竿部分(脚部)で、現在は上部の笠・火袋部分も復元し補われているのだそう。石質は白みかげ石で、江戸時代中期の製作と推定。

全体の刑状は十字架を、また竿部の彫刻はマリア像を象徴したものであると解釈されマリア観音とも呼ばれてるそうです。
そう言われてみると、なんだか優しそうで可愛らしい姿をしています。

ちなみに、内藤家の家紋は「下り藤」と「左十字」なのですが、キリシタンの信仰とは関係ないとする説が現在は優勢なのだそうです。

最後は、JR大久保駅近く中央線の高架線脇の路傍に安置されているという、切支丹灯籠に向かいます。
ここから歩いて約30分くらいの距離。

が、ここに来て左足首が痛くなってしまう事態に…。
歩くたびに痛いのです(困った)。

正直、今日は諦めて別の日にしようかと思ったけど、いや、待て、少し休んで考えよう!
近くにタリーズコーヒーがあったので、休憩することにしました。

コーヒー飲んで、ホットドッグまで食べてしまったら、痛みすっかり落ち着きました。
せっかくここまで歩いて来たのだから、最後まで歩いて行きます!

コリアンタウン・新大久保エリアの人の多さに驚きながら、
話題の10円パンのお店を横目にしつつ、歩いて、歩いて、歩けちゃいました!!

屋根付きのお家に鎮座する、竿部だけが残る切支丹灯籠。
旧所在地や来歴などは不明みたいですが、合掌した人物像が刻まれています。

この切支丹灯籠には、花が供えられていたので、地域の人に愛されているのがよく伝わってきました。
こういうの、ほっこりしますよね。

今回は新宿を巡ってみましたが、深大寺や目黒などでも切支丹灯籠は見られるそうです。
隠れキリシタンの遺物って、実はすごく身近な場所に残っているのですね。

新宿にあるキリシタン灯籠を見に行く

・月桂寺の切支丹灯籠→ 東京都新宿区河田町2-5
・太宗寺の切支丹灯籠→ 東京都新宿区新宿2-9-2
・織部灯籠(切支丹灯籠)→ 東京都新宿区百人町2-26-25の隣

TomaP

TomaP修道士

カトリック聖パウロ修道会の修道士です。ゆるいのが好きです。よろしくお願いします。

関連記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。