
とまにちわ! とまぴーです。
今回訪ねたのは、東京都練馬区にあるカトリック徳田(とくでん)教会です。
中野駅前のにぎやかさを抜けると、バスの窓の外の景色が少しずつ変わっていきます。商店街の空気が遠ざかり、落ち着いた住宅街へ。
教会巡礼というと駅から歩くことも多いのですが、車窓を眺めながら向かう時間も、私は結構好きです。少しずつ街の音が静かになっていく感じがあって、目的地へ近づくにつれて、気持ちまで落ち着いていく気がします。
バスを降り、静かな道を歩いていくと、やがてカトリック徳田教会が見えてきました。

緑が多く、どこか落ち着いていて、都内にいることを少し忘れてしまいそうになります。いわゆる「街中の教会」というより、修道院の敷地に入っていくような感覚に近いかもしれません。

実はこの教会、かつてはもっと大きな聖堂が計画されていたそうです。しかし、その計画は実現しませんでした。
けれど、その結果として生まれた余白が、この教会独特の落ち着きをつくっているようにも感じます。広場のように開かれた空間があり、建物に囲まれているのに、不思議と圧迫感がありません。

そんな徳田教会の歴史を知ると、この空気感にもどこか納得がいきます。
この場所の始まりは、単に「教会を建てました」というものではありませんでした。
1930年、フランス人宣教師のヨゼフ・フロジャック神父によって、「ベタニアの家」が建てられます。

当時、日本では結核が「死病」と恐れられていた時代でした。療養所を退院しても、家族や社会から受け入れられず、帰る場所を失ってしまう人も少なくなかったそうです。
そうした人々を受け入れ、支えるために始まったのが「ベタニアの家」でした。

つまり徳田教会は、最初に立派な聖堂が建ち、そこに人が集まった教会ではありません。苦しみの中にいた人を支える営みの中から、生まれてきた教会なのです。

徳田教会の守護聖人は、聖ヴィンセンシオ・ア・パウロ。貧しい人々や病人への奉仕で知られる聖人です。
教会の成り立ちを知ると、この守護聖人がとても自然に思えてきます。

そんなことを考えながら聖堂の中へ入ると、外の静けさがそのまま続いているような感覚がありました。
豪華できらびやかな聖堂ではありません。
けれど、祈るための空気が丁寧に整えられていて、不思議と気持ちが静かになっていきます。しばらく座っていると、都内にいることを忘れてしまいそうでした。

教会には、それぞれ違った空気があります。壮大な聖堂もあれば、歴史を強く感じる教会もあります。
その中で徳田教会は、静かに人を包み込むような教会でした。

教会を後にすると、ちょうどお腹が空いてきました。
ということで、「えごた no MA」さんへ。

いただいたのは、アボカドモッツァレラチーズハンバーグ定食です。名前だけで、もうおいしい。
静かな時間を過ごしたあとだからなのか、歩いたあとだからなのか、いつもよりじんわりおいしく感じます。

また静かな時間を過ごしたくなったら、訪ねてみたいと思います。