
とまにちわ! とまぴーです。
先日、「東京建築祭2025」のイベントで、普段は入れない教文館・聖書館ビルの内部に潜入してきました!
ところが当日は――雨。
しかも道中で盛大に水たまりにダイブ。
片足だけ「洗濯機の脱水前」みたいな状態になり、テンションは急降下。
だが私は行く。抽選で選ばれ、参加費も支払ったのだ!
雨に打たれようと、これは“選ばれし者”の使命。
しかもアントニン・レーモンド設計のビルなのです!
集合場所は、銀座の教文館1階エントランスホール。
老舗のキリスト教書店「教文館」の顔ともいえるこの場所に、見学者20人が集まりました。
案内してくださったのは、教文館の渡部満社長と専務の森岡新さん。
まさか経営陣自らのご案内とは…!(ガチ)
そして今回、なんと撮影OK!
しかしながら、団体行動だったため、「ちょっとすみません、この角度で10分ください!」みたいな時間は取れず。
カメラ片手に「撮りたい!でも進む!」という、エレベーター並のジレンマを味わいました笑。
まず感動したのが、エントランスの天井レリーフ。
これは竣工当時のもの。
一見シンプルですが、よく見ると細部に時代の香りが漂っていてたまりません。
1階のショーウィンドウには、今回の建築祭のために用意された資料が展示されていました。
特に目を引いたのが、教文館ビルの模型!
レーモンドの設計図を元に制作された力作で、屋上に2つあった塔のうち1つが広告塔のために撤去されたエピソードまで盛り込まれていました。
残された塔の「台座」だけは、いまも屋上に残っているんだとか。
ただし、雨のため、屋上見学は中止に。
行く途中のずぶ濡れがフラグだったのかもしれない…
アール・デコ様式の塔、見たかったなぁ。
今回のツアーで何度も語られたのが、「教文館ビルと聖書館ビルは、建物的にはくっついているけど別々」という不思議な構造。
たとえば、エレベーターホールやエントランスは共有していますが、階段は壁で分かれていて、別々のビルへと続いているんです。
地下に残る当時の階段を見ると、教文館側は床の色が2色になっているなど、こまかい違いも興味深いです。
5階フロアでは、大理石の床、階段室の仕切り、ドアの形状・金物など、創建当時のディテールがかなり残されていて、レーモンドの設計が息づいていました。
ほかにも、メールシューター(封筒をシュッと送るやつ)、ダストシュート(ゴミをシュッと落とすやつ)、消防送水口(1階に現存)と、今は使われていないけど残ってる設備に、時代のリアリズムを感じました。
団体行動の合間を縫って撮った映像ですが、YouTubeに動画アップしました。
静かなレリーフや、階段の構造など、写真だけでは伝えにくい空間の雰囲気も少しお届けできているかと思います。
レーモンドが設計し、いまも現役で使われているこのビル。
そして、その内部にある“時間の層”を、少しだけでも感じられたのは、本当にいい経験でした。
次回は晴れた日に、屋上リベンジを狙います!