とまにちわ!
夏のしめくくりに、港区の三田にある元和キリシタン遺跡をたずねてみることにしました。
隠れキリシタンといえば、長崎が有名ですが、東京にもキリシタン遺跡がいくつもあります。
元和キリシタン遺跡は、東京都港区三田3丁目、第一京浜国道(国道15号)沿い、三田ツインビル敷地内にあります。
ちなみに、東京都の指定旧跡です。
慶長17年(1612年)の禁教令以降、江戸でも多くの潜伏キリシタンが信教を守り、1623(元和9)年12月4日、イエズス会のデ・アンジェリス神父、フランシスコ会のガルベス神父、ジョアン原主水をはじめとする50人が火刑によって殉教しています。
この処刑の地と推定されるのが、元和キリシタン遺跡と言われるものです。
なお、アンデリス神父とガルベス神父、シモン遠甫(えんぽ)修道士の3人は、1896(慶応3)年、ローマ教皇ピオ9世より福者と認定され、列福されています。また、ジョアン原主水も2008年に長崎で列福されています。
当時、札の辻は東海道から江戸への入り口で、高札場であったため、多くの人が江戸に入るために通過していました。小高い丘となっていたこの場所で処刑されたのは、見せしめのためでした。
激しい弾圧はその後も数年にわたり、女性や子供、キリシタンを匿った人々をも含め、高輪で100名近くの人々が処刑され、江戸全体では、2000名近くの人が殉教しています。
小さな石碑と案内板はひっそりとした場所にあるため、気づかないと素通りしてしまいそうですが、この場所でたくさんのキリシタンが処刑された歴史があることを知ると、感慨深いものがあります。
ちなみに、カトリック高輪教会の「江戸の殉教者の顕彰碑」と合わせて訪れることで、さらに深い歴史を感じることができます。
信仰を守り抜いた先人たちへ思いを馳せながら訪れてみては!!
・元和キリシタン遺跡
所在地:東京都港区三田3-7-8
・江戸の殉教者顕彰碑
所在地:東京都港区高輪4-7-1 カトリック高輪教会
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